- お坊さん無しでお葬式をしたい。
- 無宗教葬儀では具体的に何をするの?
- 無宗教葬儀の注意点を知りたい。
近年、「お葬式には必ずお坊さんがいなきゃダメなの?」と考える人が増えています。
とりあえず、お葬式はお坊さんがいなくてもできます。
お坊さんが来ないお葬式など、どの宗教にも属さない形式のお葬式を『無宗教葬儀』といいます。
どんなお葬式をするかは個人の自由ですが、『無宗教葬儀』には注意点もあるので、家族みんなでよく話し合って決めることが大事です。
この記事を読むと、
- 『無宗教葬儀』はどんなお葬式なのか
- 『無宗教葬儀』の具体的な流れ
- 『無宗教葬儀』の注意点
- 『無宗教葬儀』をした後の【遺骨】はどうするのか
が分かります。
無宗教葬儀は従来のお葬式とはだいぶ違うので参考にしてみてください。
どんなお葬式をするにも後悔のないようにしましょう。
お坊さん無しのお葬式『無宗教葬儀』の概要
近年、多くの人から注目を集めている『無宗教葬儀』。
もしもあなたが無宗教葬儀に興味があっても、その内容が分からなければ従来のお葬式との比較ができませんよね?
ということで、まずは無宗教葬儀の概要を解説します。
無宗教葬儀って何?
『無宗教葬儀』とは、宗教的な儀式を一切しないお葬式のことです。
宗教には、
- 仏教
- 神道
- キリスト教
- イスラム教
- ヒンドゥー教
- ユダヤ教
など有名なもの以外にもたくさんあり、宗教ごとにお葬式(儀式)のやり方が違います。
しかし、無宗教葬儀は自由な形式でお葬式ができるので『自由葬』とも呼ばれています。
自由な形式でお葬式ができれば、
- 『故人らしい』お葬式ができる
- 遺族の考えや希望どおりにできる
- 宗教的なものに対する出費がなくなる
といったメリットがあります。
また、お葬式に対して、
宗教的な儀式よりも故人が喜ぶかどうかの方が重要でしょ?
家族が納得できるお葬式にすることが大事なのでは?
という考えの人もいます。
そのような人にとって無宗教葬儀は、【故人】と【家族】のことだけを考えることができる理想的なお葬式なんですよね。
そのため、無宗教葬儀は《従来のお葬式に対して懐疑的な人》から注目を集めています。
無宗教葬儀をしたい理由
無宗教葬儀をしたい人の多くは、
- とにかく葬儀費用を節約をしたい
- 何の宗教も信仰していない(していないつもり)
- 付き合いのあるお寺がない
- そもそもお坊さんの必要性を感じない
- 故人には「無宗教でお葬式をしてほしい!」という生前からの強い要望がある
- 家族みんなが信仰している宗教が違う
などの理由です。
しかし、無宗教葬儀をするなら、しっかりとした考えや信念がなければいけません。
言い方を変えれば、【無宗教葬儀にした理由】を説明できるようにしておくということです。
例えば、
- ウチは仏教をまったく信仰していないから、お葬式も仏式にはしない。
- 故人のためのお葬式だから、故人の遺志を尊重してあげたい。
- 家族がそれぞれに信仰する宗教があり、どうしても1つの宗教で行えない。
のように『他人に説明できる理由』があれば無宗教葬儀を選択してもいいと思います。
一方で、しっかりとした考えや信念がなく、
- お坊さんを呼ぶと、さらに出費が増えそうだから。
- 最近は『無宗教葬儀』が流行り始めてるらしいから、何となくウチも。
- お坊さんに対するイメージがあまり良くないから。
のような『ボンヤリとした理由』だと後でトラブルを招く可能性があるので注意してください。
無宗教葬儀をするなら、親戚などにも説明できるくらいの理由を用意しておきましょう。
無宗教葬儀でも【喪服】を着用する
無宗教葬儀は従来のお葬式とはまったくの別物です。
では、『服装』も従来とは違うのかというと、そんなことはなく、『無宗教葬儀』であっても【喪服】を着用します。
無宗教葬儀とはいえ【お葬式】であることに変わりはありません。
お葬式では喪服着用が必須です。
喪服には、故人の死を悼み、心から冥福を祈り、しばらくの間は行動を慎む、といった意味があります。
故人を偲び、最後のお別れをするときには【喪服】を着るのが故人に対する礼儀です。無宗教で自由だからといって、普段着で参列するなんてことは絶対にしないでください。
ちゃんと御香典を持って行く
お葬式に参列するときには【御香典】を持って行きますよね。
しかし、無宗教葬儀は従来のお葬式とは違うから【御香典】が不要なのかというと、そうではありません。無宗教葬儀でも【御香典】は必要ですし、式場にはちゃんと受付もあります。
ただし、無宗教葬儀の場合は、現金を【御香典】という表書きで包むことはしません。
【香典】というのは『仏式葬儀』の書き方です。
ときどき「無宗教葬儀の場合は『御霊前』でもいい」と言う人もいますが、【霊】という表現が宗教的なので、『御霊前』と書くのはギリギリのところでアウトです。
無宗教葬儀の流れ
無宗教葬儀というのは従来のお葬式とはまったく別物なので【お葬式の流れ】も違います。
無宗教葬儀のプログラムは喪主が自由に組むことができますが、だいたいは、
- 参列者が入場・着席
- 開式の辞
- 黙祷
- 献奏
- お別れの言葉
- 弔電紹介
- 献花
- 感謝の言葉
- お別れ(お花入れ)
- 閉式の辞
- 出棺
- 会食
という流れになります。
それぞれ順番に解説をしていきますが、無宗教葬儀をしたい人は『通夜』なんかしないでしょうから、ここでは【通夜はせずに、お葬式だけを行う】という前提で書いています。
①参列者が入場・着席
お葬式が始まるまでは、
- 故人の好きだった音楽
- 故人の思い出の写真のスライドショー
- ピアノやエレクトーンの生演奏
などが流れ、参列者を迎えます。
また、式場の入り口には故人の【思い出の品】や【写真】などが飾られており、式が始まる前から【故人の世界観】で参列者を迎えるのです。
②開式の辞
開式の時刻になると、司会者によって開式が告げられます。
多くの場合、ここで故人の生涯に関する簡単な紹介をします。
また、開式のときに司会者から無宗教葬儀で執り行う旨を説明してもらうことが大事です。
もしかすると、参列者の中には『無宗教葬儀』で行われることを知らない人がいるかもしれません。
そのような人は「あれっ?お坊さんはどうした?」と思ってしまうので、先にちゃんと知らせておく必要があります。
③黙祷(もくとう)
開式が告げられた後は、参列者全員で『黙祷(もくとう)』をします。
黙祷は、従来のお葬式でいう【お坊さんが読むお経】の代わりみたいなものです。
故人を偲び哀悼と感謝の気持ちで頭を少し下げ、目をつむって、だいたい1分くらい黙祷をします。
仏式のお葬式には黙祷なんてありませんから、ここがまず【無宗教葬儀の違和感】となるでしょう。
④献奏(けんそう)
黙祷が終わると、次に『献奏(けんそう)』があります。
献奏というのは、
- 故人の経歴などを紹介するスライドショー
- 故人の好きだった音楽
- 故人との思い出の曲
- 故人が映っている思い出のビデオ
- バンドによる生演奏
などをいいます。
ビデオやスライドショーであれば、その当時の故人の様子が分かりますよね。
しかし、曲だけの場合は故人とのエピソードを付け加えてあげないと、その曲と故人に何の関係があるのか参列者には分からないので注意しましょう。
⑤お別れの言葉
次に、故人に対して参列者が『お別れの言葉』を伝えます。
これは参列者全員ではなく、代表して数人だけがやるもので、従来のお葬式でいうところの【弔辞(ちょうじ)】にあたるものです。
弔辞と同じように、故人の功績や思い出、そして生前のご恩に対する感謝の気持ちを述べ、お別れの言葉を故人に伝えます。
⑥弔電紹介
お葬式のときには、参列できなかった人たちから『弔電(ちょうでん)』が届きます。
それらの弔電の中から、代表して2~3通だけ司会者によって読み上げられます。
従来のお葬式の場合、式中に弔電を読み上げる時間がほとんどなく、読み上げられるのは【式の1番最後】になることが多いです。
しかし、『無宗教葬儀』の場合は時間が十分すぎるほどあるため、お別れの言葉の後に弔電を読み上げることができます。
⑦献花(けんか)
無宗教葬儀の場合は、遺族・親族・一般弔問客の順番で『献花(けんか)』を行います。
これは、従来のお葬式で行われる【焼香】の代わりです。
焼香は仏式の作法であり、亡くなった人に対して焼香をすることには非常に重要な意味があります。
しかし、無宗教葬儀で【焼香】をするわけにはいかないので、代わりにお花を故人に捧げます。
⑧感謝の言葉
献花の後は、遺族代表が参列者へ『感謝の言葉』を伝えます。
これは、いわゆる【謝辞(しゃじ)】ですね。
話す内容を紙に書いておくのもいいですが、可能であれば、遺族としての素直な気持ちを自分の言葉でそのまま伝えてほしいなと思います。
⑨お花入れ
感謝の言葉が終わると、棺桶に『お花入れ』をします。
これは先ほどの献花とは別で、祭壇に飾られていたお花を参列者みんなで棺桶の中へ入れる、というものです。
このとき、お花以外にも、故人が来ていた服、故人に宛てた手紙、故人の写真なども一緒に入れてあげるといいですよ。
お花以外で棺桶に入れる物のことを【副葬品】といいます。
ただし、火葬のときに燃え残ってしまったり、有毒物質を出してしまうようなものは入れられませんので注意しましょう。
また、『お花入れ』は仏式葬儀でも行いますが、『無宗教葬儀』でやっても問題はありません。
亡くなった人のまわりにお花を飾るという行為は、宗教というものが生まれるずっと前の時代から行われていたようなので、宗教を超えた全世界共通のものです。
⑩閉式の辞
最後は、司会者により参列者へ閉式が告げられて式は終了となります。
ちなみに、閉式の後はすぐに【出棺】となりますので、トイレに行くならこのタイミングしかありません。
⑪出棺
式が終わると、故人はいよいよ火葬場へ向かいます。
棺桶を専用の車(霊柩車)に乗せて送り出すことを『出棺(しゅっかん)』といいます。
霊柩車へ乗せるときは、男性6名くらいで棺桶を手で持って運びます。
このとき、葬儀社のスタッフさんからの「どなたか男性の方、ご乗棺のお手伝いをお願いいたします。」という声がけがあれば、故人と関係の近い男性みんなで棺桶を乗せてあげましょう。
⑫会食
火葬場に着くと、最後に故人の顔を見て、そのあと棺桶が火葬炉に納められます。
最近では、火葬をしている間に会食(精進落とし)をするケースが多くなっています。
火葬場での食事の時間は、参列者のみんなで在りし日の故人についてたくさんお話をしてあげましょう。
もちろん、火葬場ではなく式場に戻ってから会食をしてもかまいませんが、火葬場で会食をした方が何かとラクではあります。
無宗教葬儀をするときの注意点
無宗教葬儀は、あらゆることが自由です。
ですから、従来のような決まり事がたくさんある面倒くさいお葬式をせずにすみます。
しかし、無宗教葬儀はまだ世間に十分に認知されていないので、予想もしないトラブルを起こす可能性もあるんですよね。
ここからは、無宗教葬儀での注意点についていくつか紹介します。
手を合わせない
日本では、ほとんどのお葬式が『仏式』なので、式中のいろんな場面で手を合わせます。
そのため、無宗教葬儀でも【献花】のときや棺桶への【お花入れ】のときに無意識に手を合わせてしまう人がいます。
でも、無宗教葬儀では手を合わせちゃダメですよ。
手を合わせた瞬間、そのお葬式は『仏式』または『神式』になります。
強い信念をもって無宗教葬儀を選んだのであれば、その信念は最後まで貫くべきです。それができないような中途半端な信念ならば、無宗教葬儀なんかしちゃいけません。
当然ながら、お坊さんには来てもらわない
従来のお葬式では、お坊さんが来て供養をします。
しかし、当然ながら無宗教葬儀の場合はお坊さんに来てもらってはいけません。
『無宗教』でお葬式をしようとしているのに、そこに【仏教の信者】であるお坊さんがいたら、そのお葬式は《仏式》になってしまいます。
お坊さんは、お葬式で【故人を最も安全で、最高に幸福な状態に導く】という重要な仕事をしますが、無宗教葬儀ではそれがないのですから、お坊さんの居場所はありません。
菩提寺がある場合はトラブルになる
無宗教葬儀をするなら、まずは【自分の家のお墓がどこにあるのか】を必ず確認してください。
もしも【お寺】にお墓があるという場合、残念ながらあなたの家は無宗教葬儀ができません。
このことだけは絶対に知っておいてください!
あなたの家のお墓が【お寺】にある場合、そのお寺は『菩提寺(ぼだいじ)』といって、あなたの家に関するすべての供養をする立場にあるお寺となります。
そういう約束がされているからこそ、あなたの家のお墓がそのお寺にあるので、無宗教葬儀をしたくても菩提寺が許してくれないでしょう。
それでも、「どうしても無宗教葬儀にしたい!」というなら手段は1つで、そのお寺との付き合いを解消してお墓も他の墓地へ移動するしかありません。
これを『離檀(りだん)』といいます。
菩提寺があるのに『無宗教葬儀』を選ぶということは、それは『離檀』を意味しますので、その点は十分にご注意ください。
親戚の理解を得る
しっかりと家族で話し合い、その結果『無宗教葬儀』にすることが決まったとします。
そうしたら、次は親戚の理解を得るということも大事です。
多くの場合、お葬式には親戚も参列します。親戚の人たちは従来のお葬式をするものだと思っているでしょうから、『無宗教』でお葬式をする理由をちゃんと説明しなくてはいけません。
しかし、無宗教葬儀に対して否定的な考えの人もいますので、それを説得するのは大変です。
何でもそうですが、新しいことをしようとすると必ず【反対する人】はいます。
それでもしっかりと無宗教葬儀をするくらいの信念がなければダメですよ。
式の内容をしっかりと決めておく
無宗教葬儀はいろんなことを自由に決められますが、式の内容をしっかりと決めておくことが大事になります。
従来のお葬式は、とにかく【それぞれの宗教や宗派のやり方】に縛られますが、無宗教葬儀にはそんなものが一切なく完全に自由です。
しかし、自由ということは、逆に言うと、
- すべてのことを遺族で考え、率先して進めていかなきゃいけない。
- 無宗教葬儀をしたことによるトラブルはすべて遺族の責任。
- 式のプログラム構成がヘタだと、お葬式が台無しになる。
ということです。
すべてが『自由』ということは、他の誰にも文句を言うことができず、すべて『遺族の責任』のもとで執り行うということになります。
そのため、事前の準備や手配をミスしないように、式の内容をしっかりと決めておく必要があるのです。
でも、式の内容を詳細に決めていくのは、想像よりずっと大変な作業です。
最初はみんな「もっと自分の思うように、自由にお葬式をしたい!」と考えますが、実際に無宗教葬儀をやってみると、従来のお葬式のような【定型があること】のありがたさに気づきます。
予想以上に費用がかかる可能性がある
無宗教葬儀は予想以上に費用がかかる可能性があるので注意しましょう。
無宗教葬儀を選ぶ理由として【費用をできるだけ抑えたいから】という人も多くいます。
そして、費用を抑えるために【お坊さんへのお布施】を削減しようということで無宗教葬儀を選ぶわけです。
ところが、お葬式のプログラムを構成する中でどんどんオプションを追加して、不要なものまで組み入れてしまうことがあります。
そのため、せっかく【お坊さんへのお布施】を削減したのに、結果的に大きな費用がかかってしまうのです。
何でもそうですが、【◯◯セット】みたいにある程度『定型』のモノを選べば費用は安くてすみます。
しかし、自由に作り上げるということは、定型外の単品価格で構成していくことになるんですよね。
言ってみれば『フルオーダー』なので、どうしても費用が大きくなります。
お葬式の費用を抑えたくて無宗教葬儀にしたのに、あれこれ詰め込んでしまうと結果的に相場を超えるので十分に注意してください。
何となく心残りがある
無宗教葬儀など『費用を抑えたお葬式』を選んだ人の中には【何となく心残りがある】という人も多くいます。
いろいろ考えて無宗教葬儀を選び、ちゃんと親戚も説得して、無事に理想通りのお葬式ができたのに、それでも後になって無宗教葬儀をしたことを悔やむ人が多いんですよね。
従来のお葬式とあまりに違うので、
本当にこれでよかったのかな。故人はちゃんと喜んでくれた?
と心配になってしまうのです。
無宗教葬儀をするかどうかは遺族の自由ですが、ほんの少しでも「もしかしたら後悔するかも?」と思ったら従来のお葬式をした方が無難かもしれませんよ。
無宗教葬儀をした後、故人の遺骨はどうする?
無宗教葬儀をしたら、故人の遺骨は【お寺の墓地】に納めることができませんので、他の場所に納めるしかありません。
無宗教でも納骨できる場所というのはある程度限られていますので注意しましょう。
自宅に置いておく(=手元供養)
無宗教葬儀をした人の多くが『遺骨を自宅に置いておく』という選択をしています。
遺骨を自宅に安置しておくことを『手元供養』といいます。
たしかに、遺骨は【絶対にどこかに納骨しなくてはいけない】ということはありません。
大切な家族の遺骨を、故人の住み慣れた自宅に置いておきたいと考える人は多いです。
さすがに、その後も代々にわたって自宅に置き続けることはできませんが、気持ちが落ち着くまでは自宅に置いておくというのも悪くないと思いますよ。
《関連記事》あなたは手元供養のメリットとデメリットをちゃんと知っていますか?
霊園にお墓を建てて埋葬する
事情があって遺骨を自宅に置いておけないため、「お墓は必要だけど、無宗教でいたい。」ということもあります。
そのような人は『霊園』にお墓を建てるといいですよ。
霊園であれば、宗教や宗派にまったく関係なく立派なお墓を建てることができます。
さらに、宗教や宗派が関係ないので、行事などへの申し込みを強要されることがなく、寄付をする必要だってありません。
お墓だけは建てたいという人は『霊園』がベストです。
永代供養をする
近年では、さまざまな事情でお墓を持つことができないという人が激増しています。
たしかに、お墓を建てるのも、それを維持していくにもたくさんのお金が必要になります。
そのような人たちが最終的にたどり着くのが『永代供養』です。
永代供養というのは、あなたの家の仏様達を、あなたの代わりにお寺がずっと供養し続けてくれるというものです。
最初に永代供養の費用を全部納めてしまえば、もしも何らかの事情で故人の供養をできなくても、お寺が代わりに供養をするので安心できますよね。
お寺と一切関わりたくない人には不向きです。
樹木葬をする
永代供養というのは、一般的に『他人の遺骨と一緒に埋葬される』ことになります。
これを【合葬(がっそう)】または【合祀(ごうし)】といいます。
そして、この合葬を嫌がる人がとても多いんですよね。
そのような人は『樹木葬』がいいですよ。
樹木葬であれば、多くの場合、
- その場で永代供養をしてもらえる
- 他の人の遺骨と一緒になることがない
- 費用が比較的安い
というメリットがあります。
じつは、最近では樹木葬がすごく人気なので、いろんなお寺や霊園でも樹木葬の墓地を造成しています。
今や樹木葬は多くのお寺や霊園で当たり前のようにありますので、興味があれば最寄りの場所で探してみてください。
ただし、最終的に合葬となる樹木葬もあるので注意しましょう。
海洋散骨をする
最後に、多くの人が抱えている遺骨やお墓の問題をすべて解決できる方法を紹介します。
それは『海洋散骨』です。
人は自然から生まれ、やがて自然に返っていくものなので、故人の遺骨も自然に返してあげてもいいんです。
しかし、そこらの土の中へ勝手に埋めてしまったり、どこかの山奥にまいたり、近所の川に流してしまうのは違法です。
もしも誰かにそれを見られたら『何かの事件の犯人』として警察に通報されるでしょう。
海洋散骨なら、ルールにそって決められた場所に遺骨をまくので、誰かに通報されることもありません。
法律的に少し未完成な部分もありますが、ちゃんと合法的に遺骨を自然に返すことができます。
ただし、海へまいたら二度と遺骨は戻らないので、その点は慎重に検討してくださいね。
《関連記事》【初心者向け】海洋散骨のメリットとデメリットを僧侶が詳しく解説
まとめ
時代はどんどん変わっていくので、それに合わせてお葬式の形式も変化していきます。
しかし、本来のお葬式というのは形式にとらわれない自由なものです。
ですから、もしも『無宗教葬儀』をしたいと思うのなら、その気持ちを尊重してかまいません。
もちろん、無宗教葬儀をするなら【お坊さん】は不要です。
ただし、『無宗教葬儀』はまだ世間では浸透しておらず、さらに菩提寺がある場合は高確率でトラブルが発生します。
無宗教葬儀をするなら、後悔のないように注意点をしっかり理解した上で話をすすめてくださいね。
※こちらの記事も読まれています。